日本にいながらリゾート気分が味わえる沖縄は国内の旅行先として大変人気が高いですよね。夏のイメージが強い沖縄ですが、実は1年の中でもっとも過ごしやすい時期とされているのが4月です。夏の時期ほどの入念な紫外線対策も必要なく、夜でも寒すぎることのない4月は、家族や友人とあちこちを観光するのにも適しています。この記事では、そんな4月の沖縄旅行で訪れると良い観光スポットと快適に過ごせる服装について解説します。
4月の沖縄の気候とおすすめの服装とは?
沖縄では4月になると月を通して気候が安定するようになり、沖縄を象徴するデイゴの花も咲き始めるなど見た目にも温かさを感じられるようになります。4月の沖縄の平均気温は21度程度で、少し肌寒さの残る3月と比べると一気に3度ほど高くなり、夏に近づいていく5月よりも3度ほど低くなります。この時期になると朝晩の冷え込みも少なくなり寒暖の差が小さくなるため、1日を通して過ごしやすくなり、まさに旅行向きです。平均最低気温でも19~20度ですので、それほど寒く感じるということはありません。一方、平均最高気温は24~25度程度となり、県外の人間からすると初夏のような陽気です。観光していると汗ばむこともありますが、暑くて辛いと感じる人は少ないでしょう。
このように日中は20度を超えることが多いので半袖や素足で十分ですが、朝晩は念のため薄手の長袖があると安心です。湿度も高いので、セーターのような毛の素材は暑く感じてしまいますし、4月といえども沖縄では浮いてしまうでしょう。綿素材のカーディガンやパーカーなどがあればさっと羽織ることもできるので重宝します。さらに、4月であっても沖縄は紫外線も強めですので、日中歩き回るのであれば日焼け止めに加えて日傘や帽子、サングラスなどがあるほうが安心です。子どもの服装も大人と同じでかまいませんが、子どものほうがよく動き回りますので、汗をかいたときのために着替えは用意しておくほうが良いでしょう。
4月の沖縄は海に入れる?
せっかく沖縄に行くのであれば海に入りたい、ビーチで遊んでいる姿を写真に撮りたいという人も多いですよね。沖縄では 3月中旬から4月初旬にかけてあちこちで海開きが始まりますので、4月であればもう海に入れます。ただし、まだ水温は22~23度程度と低めのため、長時間の海水浴は避けたほうが無難です。スキューバダイビングなどのマリンスポーツを楽しむ際にもウェットスーツがあったほうが安心です。
また、海から上がったときの寒さ対策として、厚めのバスタオルやラッシュガードなどを用意しましょう。ほぼすべてのビーチで海水浴が可能となるのはゴールデンウィーク頃となります。まだ気温は低めではありますが、平日であれば人気のビーチも夏の時期のように混み合わない可能性が高いといえます。小さい子どもを連れてゆったりと海で遊びたい場合などは、一足早く夏気分が味わえる4月は狙い目だといえるのではないでしょうか。
4月のおすすめイベント・行事を紹介!
4月には沖縄らしい魅力的なイベントも多数開催されます。まずは、4月の沖縄を代表するイベントであり、沖縄県外から多くの観光客が集まる「琉球海炎祭」です。毎年4月中旬の土曜日に、宜野湾トロピカルビーチで行われる花火大会で、約1時間にわたって1万発ほどの花火が夜空に打ちあがります。特徴的なのは、最新のテクノロジーを駆使した色鮮やかな花火が、沖縄民謡や最新ヒット曲、オペラなどさまざまなジャンルの音楽に乗せて打ちあがっていくという点です。ほかでは見ることのできないエンターテイメント感あふれる斬新な花火を堪能できるでしょう。
続いて、毎年1月から5月にかけて県内各地で開催される「沖縄花のカーニバル」です。冬でも花が咲くという沖縄の地域特性をアピールするイベントで、開催期間も長いので4月のどの時期でも楽しめます。沖縄にしか咲かない珍しい花々を見てみたい人はぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。また、毎年4月から5月にかけては、伊江島の伊江村リリーフィールド公園で「伊江島ゆり祭り」が開催されます。青い空と海をバックに、約100万輪もの白いゆりが公園一面に咲き誇る様子は想像するだけで爽やかな気分になりますよね。ゴールデンウィークの期間には伊江島から会場までシャトルバスが運行するほか、伝統的な舞踊や民謡なども楽しめます。
最後にご紹介するのは、イベントではありませんが沖縄の人々にはなじみ深い行事の一つである「清明祭」、毎年4月初旬頃に行われる沖縄特有の“お墓参り”です。祖先を大事にする傾向の強い沖縄では、本州ではまず見られないような大きな造りのお墓が多くあります。その大きなお墓の前に年に一度、親族一同が「ウサンミ」という重箱料理を用意して集まるのが清明祭です。 お墓を綺麗に清めてから果物やお菓子なども添えて先祖や土地神様にお供えして手を合わせた後、持ち寄った食事をその場でいただくという本州の人々からすると一風変わったこの行事は、もともと中国にあった風習が沖縄に持ち込まれたものだそうです。沖縄ではピクニックのような感覚で、年に一回の親族の親睦の場として根づいています。 沖縄に親族がいない限りその輪の中に入って体験することは難しいかもしれませんが、祖先を大切にする島人の心を分かったうえで散策する沖縄の景色は、それまでよりさらに魅力的に映ることでしょう。
4月は沖縄旅行が高い時期?
沖縄旅行を検討するうえで、気になるのが旅費ですよね。4月の旅行費用は3月出発に比べると少し安めになるものの、もっとも価格が安くなる真冬の時期と比べると高めといえます。特に4月の中でも、下旬のゴールデンウィーク前になると価格が急騰し、日にちによっては8月のハイシーズンに匹敵する高さです。しかし、4月中旬までの平日であれば、比較的リーズナブルな価格での旅行も可能な時期といえます。
ゴールデンウィークを過ぎると5月中はまだ比較的価格は落ち着いていますが、本格的に夏らしくなってくる6月からは明らかに費用が高くなってきます。梅雨に入る前に沖縄らしいリゾート気分を安く味わいたいという場合は、海にも入れるようになり気温も温かくなってくる4月中旬の平日は狙い目といえそうです。
沖縄を快適な気候で楽しもう!
初夏の陽気で安定し、海開きも始まるなど、ぐっと沖縄らしさが出てくる4月。本格的な夏の到来に向けて、野外で魅力的なイベントも多く開催されるようになりますが、適した服装を用意しておけば夜でも快適に過ごせます。さらに、ゴールデンウィークにかからない中旬の平日を選べば旅費もリーズナブルに抑えられます。家族や友人たちと沖縄を満喫するには、4月はまさに絶好の時期といえるのではないでしょうか。